MKDIR(2) | Linux Programmer's Manual | MKDIR(2) |
名前¶
mkdir - ディレクトリを作成する
書式¶
#include <sys/stat.h> #include <sys/types.h> int mkdir(const char *pathname, mode_t mode);
説明¶
mkdir() は pathname で示される名前のディレクトリを作成しようとする。
mode 引き数は、作成されたディレクトリの許可属性を決定するのに使われる。 この値に、通常通りプロセスの umask による修正が加えられる。 したがって、作成されたディレクトリの許可属性は (mode & ~umask & 0777) となる。 作成されたディレクトリのその他のモードビットはオペレーティングシステムに 依存する。Linux の場合は、以下の通りである。
新しく作成されたディレクトリの所有者はプロセスの実効ユーザ ID に設定される。 新たに作成されたディレクトリが含まれる親ディレクトリに set group ID ビットがセットされていたり、ファイルシステムが BSD の グループセマンティクス (mount -o bsdgroups あるいは、同じ意味の mount -o grpid) に従ってマウントされている場合には、 新たに作成されたディレクトリのグループ所有権は親ディレクトリの ものが継承される (親ディレクトリと同じになる)。 それ以外の場合は、グループ所有権はプロセスの実効グループ ID となる。
もし親ディレクトリに set group ID ビットがセットされていれば新しく作成される ディレクトリにも set group ID ビットがセットされる。
返り値¶
mkdir() は成功した場合 0 を、失敗した場合 -1 を返す (また、 errno がエラーの内容にしたがって適切に設定される)。
エラー¶
- EACCES
- プロセスが親ディレクトリへの書き込み許可を持たない、もしくは pathname 中のディレクトリのどれかに検索許可属性が無い (path_resolution(7) も参照)。
- EEXIST
- pathname が既に存在している(ただしそれがディレクトリであるとは限らない)。 pathname がシンボリックリンクの場合も (その指定先が存在するかどうかに関らず)エラーになる。
- EFAULT
- pathname がそのプロセスのアクセス可能なアドレス空間の外を指している。
- ELOOP
- パス名 pathname を解決するときに、解決すべきシンボリックリンクが多すぎた。
- ENAMETOOLONG
- pathname が長すぎる。
- ENOENT
- pathname の構成要素のディレクトリのいずれかが存在しないか、 またはリンク先が存在しないシンボリックリンクである。
- ENOMEM
- カーネルに、利用できるメモリが不足している。
- ENOSPC
- pathname を含むデバイスに新たにディレクトリを作成する空きが無い。
- ENOSPC
- もしくはユーザーのディスク quota が使い切られているため、 新たにディレクトリを作成することができない。
- ENOTDIR
- pathname 中のディレクトリ部分が実際にはディレクトリでない。
- EPERM
- pathname を含むファイルシステムがディレクトリの作成をサポートしていない。
- EROFS
- pathname が読み出し専用ファイルシステム上のファイルを指している。
準拠¶
SVr4, BSD, POSIX.1-2001.
注意¶
Linux では、許可ビット以外で意味を持つのは、 S_ISVTX モードビットだけである。 つまり、Linux では作成されたディレクトリは実際には (mode & ~umask & 01777) のモードを持つことになる。 stat(2) を参照のこと。
NFS を実現しているプロトコルには多くの不備が存在し、 それら中には mkdir() に影響を与えるものもある。
関連項目¶
mkdir(1), chmod(2), chown(2), mkdirat(2), mknod(2), mount(2), rmdir(2), stat(2), umask(2), unlink(2), path_resolution(7)
2008-05-13 | Linux |